[INTERVIEW]
世界の理からネット革命の未来を読み解く
田坂 広志
ドッグ・イヤーやマウス・イヤーという言葉に象徴される情報技術の急速な進化。ゲームのルールとメインプレイヤーが次々と交代するビジネスの急激な変化。それが、現代社会の「未来予測」を極めて困難にしている。しかし、その未来予測に、従来のデータ分析による科学的手法とは全く異なった方法を提示したのが、2005年12月に出版された田坂広志氏の『使える弁証法』だ。田坂氏は、社会の未来ビジョンを提唱するシンクタンク・ソフィアバンクの代表であり、社会変革に取り組む人々を支援する社会起業家フォーラムの代表でもある。いかにすれば、「弁証法」という難解なヘーゲルの哲学を、社会の未来予測と、ビジネスの戦略に活用できるのか。同氏に伺った。
聞き手:本誌編集長
text:柏木 恵子
Photo:渡 徳博
ネットオークションの繁栄は
「事物の螺旋的発展」の法則の表れ
――この時代に『使える弁証法』を執筆された考えや思いをお聞かせください。
●現代を生きる我々にとって、心惹かれる言葉があります。アラン・ケイが語った「未来を予測する最良の方法は、それを発明することである」という言葉です。しかし、この言葉の背後には密やかな諦観があります。「未来は予測できない」という感覚です。たしかに、いま、未来は予測できない。その理由は3つあります。第一が「加速度」。世の中の変化が極めて速くなったため、予測が追いつかない。第二が「不連続」。連続的な変化ではなく、飛躍的な変化が起こる。例えば、市場のルールが突然180度変わってしまう。第三が「非線形」。小さなゆらぎが、大きな変動をもたらす。ベンチャー企業の新製品が市場全体を劇的に変えてしまう「バタフライ効果」が起こる。こうした3つの理由から、未来が予測できないのです。
しかし、未来は「予測」できないが、それを「予見」することはできる。この本で述べたかったのは、そのことです。例えば、「3年後の市場規模は200万人」といった定量的な評価をするのが「予測」です。これは難しい。これに対して、「大局的に見れば、必ずこの方向に向かう」という洞察をするのが、「予見」です。
では、どうすれば、未来を「予見」することができるのか。この本では、その方法につて、分かりやすく語りました。
しかし、それは、いわゆる「科学的方法」ではありません。データを膨大に集め、それを詳細に分析するという手法ではありません。実は、まったく逆の方法があるのです。それが、この本で語った「哲学的方法」です。
すなわち、世界の「理」(ことわり)を深く理解することによって、これから世界がどう変化していくのかを知る方法です。我々が生きる世界には、それが変化・発展していく根本的な「摂理」があります。それは、資本主義の社会でも、ネット革命の時代でも、根本的には変わらない「法則」と呼ぶべきものです。そして、その「理」や「法則」を教えてくれるものとして、人類が残した様々な思想や哲学がある。特に、ヘーゲルの「弁証法」は、深い洞察に満ちており、極めて有益な示唆を与えてくれるのです。
――本書の中で、「螺旋的発展」の例として、オークションを取り上げていますが、これは象徴的な事例なのでしょうか。
●ヘーゲルの弁証法を使うといっても、決して難しい理論を学ぶ必要はありません。まずは、ただ1つの法則を知るだけで十分です。それが、「事物の螺旋的発展」の法則です。これは、物事の進歩や発展は、右肩上がりの一直線に起こるのではなく、あたかも「螺旋階段」を登るようにして起こる、という法則です。すなわち、螺旋階段を登っていく人を横から見ると、上に登っていきます。進歩、発展していく。しかし、これを上から見ると、ぐるっと回って元の場所に戻ってくる。昔懐かしい何かに回帰してくるのです。ただし、螺旋階段ですから、ただ元の場所に戻るのではない。必ず一段高い位置に上がっている。これが、「螺旋的発展の法則」です。現代の言葉でいえば、「未来進化」と「原点回帰」が、同時にやってくるという法則です。
私は日米のネット革命に、その草創期から関わってきました。米国の「コマースネット」の国際展開や日本の「電子商取引実証推進協議会」(ECOM)の設立運営にも携わりました。しかし、当時は、eコマースといっても、街の商店がそのままネット上に店を開く「電子ショップ」という発想でした。商品の写真と説明と決済方法さえ提供すれば、電子自動販売機のように商品が売れるという発想ですが、現実は、そのようには展開しなかった。
そのことが明確になってきたのは、オークションや逆オークションが登場した頃からです。当初、これはネットの強みを見事に生かした最先端のビジネスモデルとして注目されました。ところが、よく考えてみると、この「競り」や「指値」というビジネスモデルは、決して新しくない。むしろ、懐かしいものです。かつて「市場」が、「しじょう」と呼ばれず、「いちば」と呼ばれていた時代には、日常的に存在していたビジネスモデルです。
しかし、それがひとたび消えていった。資本主義の発展と市場の合理化の流れの中で、全国単一価格・均一品質で商品を提供するという大企業中心のビジネスモデルが市場を席巻した結果、消えていった。それが、ネット革命による市場のさらなる発展の中で、復活してきた。しかし、それは、「一段、高い位置に登って」戻ってきた。かつては、数百人程度しか相手にできなかった「競り」や「指値」が、いまは、数百万人を相手にできるようになった。このように、「懐かしいものが、便利になって戻ってくる」。それが、ヘーゲルの弁証法が教える「事物の螺旋的発展」の法則です。
コストバリアを打ち破った時
市場に「量から質への転化」が起こる
――この本では、IT革命によってコストバリアが打ち破られたことが、重大な転換であると述べられていますね。
●マイケル・ポーターは「日本の経営者は、戦略とは、合理化のことだと思っている」と批判していますが、日本の経営者は、「コスト削減」に目を奪われる傾向があります。そのため、IT革命も、その本質は、「コスト削減の革命」だと思い込んでおり、その「コスト削減」が何をもたらすかを理解していません。商品やサービスのコストが安くなると、当然、市場での競争力が高まります。しかし、コストが安くなることによって一番大きく変化するのは、実は、消費者の意識です。
ブロードバンド革命が、その具体例です。ブロードバンドになると、音楽や映像の商品が売れるようになると考える人が多いですが、実は、ブロードバンド革命の最も大きなインパクトは「つなぎ放題」になったことです。常時接続が当たり前になり、まったくコストを意識せずに自由に情報を得られるようになった。だから、オークションなどが可能になったわけです。このように、コストが下がることによって、消費者の意識が変わる。これが、弁証法の「量から質への転化」の法則です。「量」が変化して、ある閾値を超えると、「質」の劇的な変化が生じる。その法則が、いま起こっているのです。
――この本では、新しいものと古いものが共存すると述べられていましたね。我々の仕事でも、電子ブックと書籍の共存という重大なテーマがあります。
●未来を予見するときに大切なことは、「進化」の法則を知ることです。実は、進化とは、3つの特徴を持ったプロセスです。第一は「不連続」。「進化」とは、単に「大きな変化」のことではありません。突然、全く異質な新しいものが生まれてくる飛躍的な変化のプロセスです。第二は「多様化」。進化の結果、世界は多様化していきます。それは、生物の歴史を見れば明らかです。生物は、単細胞生物から始まり、甲殻類、魚類、両棲類、爬虫類と進化して哺乳類が生まれてきたわけですが、その系統図にある生物種の大半が、現在も残っています。進化とは、地球上が最先端の生物だけで満たされることではありません。第三が「全体性」。進化とは、本来、生態系全体が進化する中で、個別の生物種が進化していくプロセスなのです。我々は、個別の生物の進化だけに目を奪われますが、進化とは、そもそも生態系全体の変化の姿なのです。同様に、市場において、1つの商品だけが進化することはない。市場における商品生態系の全体が進化していくのです。例えば、iPod。あれは音楽を楽しむデバイスが進化したように見えますが、実は、商品生態系全体が進化した結果生まれてきたものです。多くの人々がパソコンを使うようになった。そのパソコンがネットで結びつき、ブロードバンド通信が可能になった。そして、多くの音楽コンテンツがデジタル化され、電子決済の方法が普及した。iPodとは、そうした形で、音楽に関する商品生態系の全体が進化したから生まれてきた製品なのです。
このように、「進化」のプロセスとは、古いものも新しいものも共存し、ますます多様な世界になっていくことです。古いものが淘汰され新しいものが世界を支配するのではない。様々なものが共存し、共生し、役割分担していくなかで、世界全体が進化していく。それは、電子ブックと書籍においても、同様です。現在の本には、電子ブックにした方が便利なものもあります。例えば、検索性が必要な辞書や事典。情報の新規性が重要な年鑑や人名録。しかし、一方で、好きな詩集を座右に置くときや、親子で絵本の頁をめくるときなどは、書籍の方が良いでしょう。従って、必ず機能分担と棲み分けが起こる。その世界の理は、自然界の生態系でも、市場の商品生態系でも、同じです。
「対立物の相互浸透」の法則と情報主権の移行
――Web 2.0も、いろいろな周辺技術が出てきた結果できたコンセプトですね。Web 2.0についてはどうお考えですか。
●Web 2.0についても、いま起こりつつあるのは、やはり弁証法のプロセスです。弁証法の「対立物の相互浸透」の法則が起こっています。我々は、世界というものを、いつも「二項対立」でとらえます。企業と消費者とか、国家と生活者とか。もとより、当初、意味があってそうした区分が生まれるのですが、実は、世界は対立するものの性質や機能が、相互に浸透していくのです。
例えば、ネット革命によって起こっているのは、企業と消費者の相互浸透です。これまでの市場においては、「企業は商品を作る立場」「消費者は商品を使う立場」ということが常識でした。しかし、その常識が壊れ始めています。いま、ネットの上では、「プロデューサー」(作る側)と「コンシューマー」(使う側)が一緒になって商品を作る「プロシューマー型商品開発」が急速に広がっています。アルビン・トフラーが20年前に予言したことが実現し始めているのです。ネット革命の時代は、「企業が良い商品を作ってくれるのを、消費者が黙って待つ」などということは起こりません。消費者が企業に対して積極的に、「こうした商品を作って欲しい」と要求し始める。そして、次の段階では、消費者同士が自発的に集まり、自分たちの欲しい商品を企業に委託して作らせるということが起こるでしょう。それは、ネット革命で通信コストが下がり、情報交換が容易になったために起こる、消費者の意識の進化です。
――多くの消費者が、ネットで集まり、自分たちの欲しい商品を要求したら、企業は、それを作らざるを得ないですね。
●だから、企業の側は、ネット革命の本質を見誤らないことです。多くの経営者は、ネット革命や情報革命の本質は、効率化やコスト削減を実現する情報通信革命だと思っています。しかし、ネット革命や情報革命の本質は、実は、「情報通信」の革命ではない。その本質は、「情報主権」の革命なのです。昔から、「革命」という言葉は、「権力の移行」を意味しています。ただ「新しいことが起こる」ことをもって「革命」とは呼ばないのです。すなわち、いままで「情報主権」を持っていなかった人々が、情報の主導権を握るようになってきた。例えば、「ギャザリング」などのビジネスモデルが進化すると、完全な消費者主導の商品開発が起こるでしょう。そして、この「情報主権」の革命に伴って、いま起こりつつあるのが「企業中心市場」から「顧客中心市場」への市場の進化なのです。
――技術的観点からいっても、企業と消費者の力関係は均衡していくだろうという予感は持っていたのですが、まさに、そうなっていくわけですね。
●ただ、情報主権が消費者に移っても、すべての消費者が積極的に商品開発に取り組むわけではない。他の仕事に時間を使いたい消費者も多い。そこで自然発生的に生まれてくるのが「エージェント」(中間業者)です。特に、ネット革命の結果生まれてくるのが、「ニューミドルマン」と呼ばれる新しいタイプの中間業者です。これまでの市場では、小売や卸売などの古いタイプの中間業者が活動していた。しかし、ネット革命の直販モデルが引き起こした「中抜き現象」によって、企業のために「販売支援」のサービスを提供する古い中間業者は不要になっていった。しかし、逆に、消費者のために「購買支援」のサービスを提供する中間業者が市場に出現し、いま、急速に増えているのです。
実際、現在のネットビジネスの多くは「ニューミドルマン」です。例えば、アマゾンは、単に「街の書店」が電子化したものではない。あのビジネスの本質は「読者を支援する場」の提供です。当然、本は売っているが、その本についての草の根書評も載っている。関連書籍もアドバイスしてくれる。中古の本も買える。不要になった本も売れる。
このニューミドルマンのサービスは、主に3つあります。第一が「ワンテーブル・サービス」。様々な競合商品を比較してくれる。第二が「ワンストップ・サービス」。特定のニーズに関連する商品を全て取り揃えてくれる。第三が「ワンツーワン・サービス」。一対一で懇切丁寧にアドバイスしてくれる。そして、このニューミドルマンもさらに進化していく。次の進化は、「コンシェルジュ」への進化です。日本の懐かしい言葉でいえば「御用聞き」。これも、また、螺旋的発展なのです。
――もともと御用聞きのような文化がある日本は、それを生かし、これからのグローバルなIT社会において重要な位置に立つことができると思うのですが。
●そうです。日本の時代です。ネット革命によって生まれてくる「顧客中心市場」では、顧客のニーズを細やかに感じ取り、単なる「商品提供」だけでなく、その商品を使った快適なライフスタイルを提案する「生活提案」が求められる。その点、日本には、お客様の心を深く感じ取り、心を込めて誠実に尽くすという文化が、伝統的にある。例えば、我が国のネットショップで繁盛している地方産品の店。ここは、まるで田舎の親戚からの季節の便りのような、心温まるメールをお客様に送っている。これは、消費者のニーズを深く感じ取り、生まれたサービスです。消費者は単に商品が欲しいだけではない。その商品にまつわる物語を楽しみ、店の担当者との心の触れ合いを感じたいと思っている。
これから、ニューミドルマンの「購買支援」は、コンシェルジュの「生活支援」に進化していきます。iPodやiモードの成功の本質は、「ライフスタイル」の提案に成功したことに気がつくべきでしょう。
そして、日本には、もう1つ優れた条件がある。「高齢社会」です。日本は、世界で最初に高齢社会になる国ですが、それは決して老人介護や終末医療といった暗い話ばかりではない。高齢社会において、多くの消費者は、人生経験も長く、目が肥えている。ニーズも高度であり、心配りのサービスを求める。そうした成熟した人々の社会で、細やかな商品やサービスを提供するために、ネットやユビキタスをどのように活用できるか。その課題に世界に先駆けて取り組むのが日本であり、それこそが、我が国の世界への貢献となっていくでしょう。
ネット革命の彼方にやってくる知の流通革命
――この本では、「矛盾」についても語られていますね。例えば、電子メールでのスパムやフィッシング詐欺など、何かが発達していくと、必ずその利便の裏側に暗部が生まれてくる。この「矛盾」を、どう考えたらよいのでしょうか。
●たしかに、最先端の技術のもたらす社会問題はたくさんあります。しかし、技術そのものは、必然的に光と影の両方を持って生まれてくる。問われるのは、それを使う人間の意識や社会の文化です。それが、これからどのように成熟していくのか。そのことを考えるべきでしょう。
昔から、「病とは福音なり」という言葉があります。「病」という否定的に見える現象が、実は、深い眼差しで見るならば、「福音」(良き知らせ)に他ならない。我々は、「病」によって大切なことに気づき、深い学びの機会を得る。インターネット革命は、まだ始まったばかりです。これから様々な体験を経て、成熟した文化を生み出していくのでしょう。
――矛盾があるとすぐに規制せよという発想が出てきます。本来、インターネットは自発的でオープンなものですから、自然な浄化作用に任せることが大切ですが、技術が突きつける矛盾に対して、どういう心構えが必要なのでしょうか。
●弁証法において「矛盾」とは、物事の進歩や発展の原動力です。従って、矛盾し、対立している2つの問題に直面したとき、一方が正しいと考え、一方を否定するのではなく、その矛盾を「止揚」(アウフヘーベン)しなければなりません。対立したものを共に包含し、統合し、超越することによって、より高次の段階に向かう。それが、弁証法の方法なのです。
例えば、現代の経営者を悩ます「利益」と「社会貢献」という矛盾も、「本業を通じて社会貢献をする」という志と使命感を深く抱くことによって、利益と社会貢献が本来矛盾するものではないことが分かり、矛盾が止揚されていきます。
そして、その矛盾のマネジメントにおいて大切なことは「振り子」を振ることです。矛盾する両極の一方に振れすぎたら他方に戻す。そうして振り子を振りながら徐々に成熟していく。ただし、振り子を振るとき、その弁証法的な意味を理解していないと、状況に振り回されるか、逆に硬直的になります。例えば、規制至上主義者のような人が規制するのと、矛盾のマネジメントを分かった人が規制するのとでは、まったく意味が違うのです。
そして、さらに大きな目で見るならば、インターネットという世界の中には「集合的知性」とでも呼ぶべきものが存在している。それが見事に振り子のバランスを取っていくでしょう。例えば、匿名性のコミュニティーの持つ「信頼」という問題。その反省から、ブログが生まれ、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)が生まれてきた。そうした「場の持つ英知」を、我々は信じるべきでしょう。
――最後に、これからのネット社会について展望をお聞かせください。
●これからネット革命は、何をめざせばよいのか。それは、「知の流通革命」なのでしょう。
人類の歴史が始まって五千年。この地球上で、多くの優れた人々が、素晴らしい知識や智恵を生み出してきた。しかし、その知の恩恵に浴せる人は、人類60億人のうち、まだごくわずかです。ネット革命は、人類の多くの人々が、その知を共有し、活用できる時代を切り拓くでしょう。それは、専門家の最先端の知識を伝達するデジタル出版やeラーニングだけではない。草の根の人々の智恵を共有するコミュニティーが無数に生まれている。そこでは、単なる専門知識や最新知識の共有だけでなく、言葉にならない智恵の共有、深い思いの共感が生まれている。音声と映像の対話を可能にしたブロードバンド革命が、その新たな「知の共有」の世界を切り拓くでしょう。
例えば、「電車男」の物語の中にも、その予感がある。一人の青年が、恋愛という人生の大切なテーマに直面し、草の根の人々の智恵と共感によって、人生を切り拓いていく。それは、ネット革命以前には、起こり得なかった物語です。いま、ブログ、デジオ、ネットムービー、ポッドキャストと、新たな手段が次々と生まれている。これから、ネット革命とユビキタス革命がもたらす「知の流通革命」が、さらに素晴らしい物語を生み出していくでしょう。
そのとき、我々は、その物語の観客ではなく、主人公なのです。
――ありがとうございました。
田坂 広志(Tasaka Hiroshi)
1974年、東京大学工学部卒業。1981年、東京大学大学院修了。工学博士。同年、民間企業入社。1987年、米国シンクタンク・バテル記念研究所客員研究員。1990年、日本総合研究所の設立に参画。民間主導による新産業創造をめざす「産業インキュベーション」のビジョンと戦略を掲げ、10年間に民間企業702社とともに20のコンソーシアムを設立・運営。同社取締役・創発戦略センター所長等を歴任。2000年、多摩大学大学院教授に就任。同年6月、シンクタンク・ソフィアバンクを設立。代表に就任。2003年、社会起業家フォーラムを設立。代表に就任。現在、社会起業家の育成と支援に取り組んでいる。
公式ウェブサイト「未来からの風フォーラム」とメールアドレス。