最新刊「インターネット白書2019」
デジタルファースト社会への大転換

23年目を迎えた最新刊。2019年を読み解く10大キーワードは「キャッシュレス社会」「買い物革命」「DApps」「バーチャルYouTuber」「データエコノミー」「プライバシー保護」「5G」「LPWA」「サイバー戦争」「インターネット文明」。2019年もインターネットが社会をリードする!

10大キーワードで読む2019年のインターネット

01 キャッシュレス社会
02 買い物革命
03 DApps
04 バーチャルYouTuber
05 データエコノミー
06 プライバシー保護
07 5G
08 LPWA
09 サイバー戦争
10 インターネット文明



10大キーワードで読む2019年のインターネット


第1部 ビジネス動向

1-1 メディア

2018年のテレビとインターネットの動き
倉又 俊夫●日本放送協会 放送総局デジタルセンター
テレビがインターネットを活用し始めてまもなく四半世紀。2018年のスポーツ国際大会における映像配信や新たなVODプラットフォーム誕生など、テレビ局が試みる新しいビジネスの形が見えてくる。

音楽配信サービスの動向
荒川 祐二●株式会社NexTone 代表取締役
世界の音楽産業は定額制ストリーミングの登場により再び成長期へ。デジタル技術を駆使した新しいタイプの楽曲管理ビジネスの登場や作曲AIの進化を背景に、新たな音楽創造サイクルの構築が期待される。

国内オンラインゲーム市場動向
澤 紫臣●アマツ株式会社 チーフクリエイティブオフィサー
日本のオンラインゲーム市場は踊り場にさしかかっているが、さらなる市場拡大のための海外展開には壁もある。ブロックチェーンやVR、eスポーツは閉塞感打破のキーとなるか。

電子出版ビジネス—デジタル化を経て情報化へと転換する時機の到来
中島 由弘● インプレスイノベーションラボ編集委員
国内の電子書籍市場はコミックを中心に堅調に推移。米国でも大手はマイナス成長、インディーズはプラス成長となっている。ブロックチェーンの活用により出版ビジネスをデジタル化する取り組みも見られる。

1-2 広告とマーケティング

国内インターネット広告市場の動向
石川 真一郎●みずほ銀行 産業調査部 参事役
オンラインとオフラインのユーザーデータを統合し、認知から購買までを捕捉する「フルファネルマーケティング」への取り組みが加速。2019年にはインターネット広告がテレビ広告を追い抜くことも想定される。

さまざまなデバイスによるデジタル視聴状況の動向
中村 義哉●ニールセン デジタル株式会社 エグゼクティブアナリスト
高木 史朗●ニールセン デジタル株式会社 シニアアナリスト
スマートフォン市場の成熟化や新しいデバイスの登場などにより、消費者のデジタル視聴行動は、さらに多様化・分散化している。企業は、そうした状況を的確に把握することが求められている。

1-3 Eコマースとファイナンス

Eコマースの動向
田中 秀樹●株式会社富士通総研 経済研究所 担当部長
アマゾンと楽天市場が中心となって市場拡大を牽引し、Eコマース比率が低い生鮮食品が主戦場となってきた。事業者はショッピングの利便性追求とこだわりの体験価値提供でさらなる市場拡大を目指している。

決済プラットフォームの動向
多田羅 政和●電子決済研究所 代表取締役社長/電子決済マガジン編集長
QRコード決済に次々と新規サービスが参入、「PayPay祭り」は社会現象にもなった。対面/非対面取引の境界も曖昧になりつつある。国を挙げてキャッシュレスが進む中、確たるシステムの構築に期待が高まる。

1-4  エコノミー

シェアリングエコノミーの市場動向と普及の課題
白石 隼人●EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社 ディレクター
2018年は「シェアリングエコノミー元年/副業元年」と言われる。民泊や副業に関する法整備のほか、新興企業と既存業界の協調も活発化した。企業経営者は東京五輪に向け早急な対応が必要だ。

仮想通貨(暗号資産)の動きと今後の展望
岩下直行●京都大学公共政策大学院教授
2018年に日本で起こった多額の仮想通貨盗難事件は、交換業者の不十分な管理体制を浮き彫りにし、業界の勢いを削いだ。法改正や事業者の取り組みにより、利用者保護の体制を早急に敷くべきである。

1-5 ビジネス関連統計資料


第2部 テクノロジーとプラットフォーム動向

2-1 IoT

LPWAの動向
藤岡 雅宣●エリクソン・ジャパン
IoT市場ではセルラー系のCat-M1やNB-IoTの導入が進み、非セルラー系のLoRaWANやSigfoxとの市場争いが本格化。世界的には中国ではNB-IoTが、北米ではCat-M1がLPWA市場を牽引。

MaaS—自動運転との融合による移動の未来
佐藤 雅明●慶應義塾大学
さまざまな移動の手段を統合したMaaSが注目される。フィンランドやドイツなどではすでにサービス開始されており、国内でも自動車会社や政府・自治体、サービス事業者が導入を推進している。

スマートスピーカーや音声アシスタントの動向
中橋 義博●ロボットスタート株式会社 代表取締役社長
米国では一般化し、世界中でシェア争いが激化。スマートディスプレイや車載デバイスなど新しいデバイスも登場。スキルアプリ数も著しく増加。

2-2 アプリケーション

DAppsの動向
鈴木 雄大●株式会社マネーパートナーズ 社長室
ブロックチェーンと分散型台帳技術を用いた分散型アプリケーションDApps。ゲームを中心にウェブサービスが分散型サービスへと転換するWeb3.0が進行中。

VRの動向
水野 拓宏●株式会社アルファコード 代表取締役社長 CEO
2018年は一体型VR HMDの高機能化と低価格化が進み、購入層が広がる。2019年は、教育や訓練、リアルタイムコミュニケーションでの利用が進む。5Gの活用にも期待。

CES 2019レポート—次の時代を予感できる10のトレンド
清水計宏●有限会社清水メディア戦略研究所 代表取締役
折り曲げ折り畳みができるOLEDディスプレイ商品をLGとRoyoleが出展。8K映像製品も多数登場。レジなし店舗や自動運転配送も稼働。eスポーツが拡大してハイエンドのゲーム環境が進展

2-3 クラウド/データセンター事業者

クラウドビジネスの動向
林 雅之●国際大学GLOCOM 客員研究員(NTTコミュニケーションズ勤務)
プライベートクラウドの市場拡大を背景にSoRのクラウド化が進む。機械学習サービスやコンテナ環境の整備も。5Gやデータ流通での役割に期待。

国内データセンター事業者の動向
三柳 英樹●株式会社インプレス クラウド&データセンター完全ガイド編集長/クラウドWatch記者
国内データセンター事業はクラウドサービスの需要に支えられ、引き続き規模が拡大。AI/機械学習用途で高性能サーバーの設置要望が増加。相次ぐ自然災害を受けて事業継続対策への注目も高まる。

2-4 製品・技術関連統計資料


第3部 インターネット基盤と通信動向

3-1 ドメイン名

ドメイン名の動向
横井 裕一●株式会社日本レジストリサービス(JPRS) 広報宣伝室
全世界のドメイン名登録数は、2018年9月末時点で約3億4240万件となった。EUのGDPRは、ドメイン名の登録情報を参照するためのサービスであるWhoisにも影響し、対応やその検討が進んでいる。

3-2 IPアドレス

IPv4/IPv6アドレス利用の動向
角倉 教義●一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター IP事業部・インターネット推進部
IPv4アドレスは、引き続き移転が活発に行われ、需要の継続が見られる。IPv6アドレスは、アクセス網や携帯電話事業者の対応が進み、サービスやアプリケーションでの利用拡大に注力する段階となった。

3-3 トラフィック

インターネットトラフィックの動向
長 健二朗●株式会社IIJ イノベーションインスティテュート
福田 健介●国立情報学研究所
前年よりトラフィック量の増加率のペースダウンが継続。ISP間のトラフィックでは目立った変化はないが、設備面では10Gから100Gbpsリンクへの移行と集約が進む。

モバイルトラフィックの動向
河野 美也●シスコシステムズ合同会社
2022年までには、非固定トラフィックが3分の2以上に。PC以外のトラフィックが世界では81%に、日本では89%に。M2M接続数も、世界では約半分、日本では約4分の3に。

3-4 通信事業者

国内通信事業者の動向
天野 浩徳●株式会社エムシーエイ(MCA) 代表取締役
携帯累積回線数は1億7100万回線で年間純増数は687万に。官主導の値下げでプレイヤーの収益モデルに影響。

5Gに向けた海外通信業者の動向
飯塚留美●一般財団法人マルチメディア振興センター(FMMC) 電波利用調査部研究主幹
米国と韓国が商用5Gサービスを2018年12月からすでに開始、中国は2020年までを目指す。欧州は2020年までに加盟国最低1都市で開始予定。

3-5 ブロックチェーン

ブロックチェーン技術の動向
林 達也●株式会社レピダム フェロー/ココン株式会社 技術投資室長
2018年末時点の技術的課題はレイヤリング、標準化、ネットワーク・計算機資源。今後注目の適用分野はID・監査関連で、有効なユースケースの出現が待たれる。

3-6 インターネットガバナンス

インターネットガバナンスの動向
前村 昌紀●日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC ) インターネット推進部部長
「of」のガバナンスは、IANAのコミュニティ自治体制が円滑に機能。「on」のガバナンスでは、海賊版対策に関するブロッキング法制化是非が議論の的に。

3-7 インターネット全体と通信関連統計資料


第4部 サイバーセキュリティ動向

4-1 インシデント

2018年の情報セキュリティ動向
森崎 樹弥●JPCERTコーディネーションセンター 早期警戒グループ
金銭窃取を目的としたスパムメールやSMSを利用した偽サイトへの誘導などの攻撃、不正アクセスによる個人情報漏えい被害発生のほか、国内初となる日本語ビジネスメール詐欺が確認された。


4-2  DNS

DNSの動向
森下 泰宏●株式会社日本レジストリサービス(JPRS)広報宣伝室 技術広報担当
DNSの品質向上と機能拡張の推進を図るための「DNS flag day」が2019年2月1日に実施。DNSプライバシーの実装が進む一方、BIND以外の脆弱性報告が増加している。

4-3 国家とインターネット

4-3-1 国際政治とサイバー攻撃に関する2018年の動き
土屋 大洋●慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 教授
政府によるサイバー攻撃疑惑などサイバースペースの軍事的色彩強まる。新防衛大綱もサイバー反撃能力強化を盛り込む。一方、国際規範の整備を呼びかける動きも活発に。

4-4 プライバシー

海外プライバシー規制法案の動向
寺田 眞治●慶應義塾大学SFC研究所 上席所員
先進国ではプライバシー保護、新興国ではサイバー空間主権主義と国内産業振興が規制理由。事業者はEUのGDPR施行など世界的規制強化に備える計画が肝要。

4-5 利用者のセキュリティ

インターネット詐欺や騙しの事例と安心・安全対策
大久保貴世●一般財団法人インターネット協会 主幹研究員
なりすましからフィッシングまで、対策をしていれば防ぐことができたトラブルだが、どう対策していいのか分からない利用者も多い。「情報セキュリティ対策9カ条」など安心・安全対策の周知が求められる。

4-6 サイバーセキュリティ統計資料


第5部 社会動向

5-1 法律・政策

インターネット関連法律の全体動向
岡村 久道●弁護士:京都大学大学院医学研究科講師
国際観光の振興、生産性向上、産業競争力強化、不正競争防止、労働安全衛生など多岐にわたる分野で関連法案が可決成立した。著作権法の改正は3回行われ、サイバーセキュリティ基本法改正も成立した。

海賊版対策で浮上したサイトブロッキングの論点
若江 雅子●読売新聞編集委員
政府は2018年4月、海賊版対策としてサイトブロッキングを打ち出した。「知的財産の保護」か「通信の秘密」かをめぐって展開された論争は、デジタル社会がかかえる重い課題を浮き彫りにした。

AIとの共存を模索するデジタル化社会
小山 健治●ITライター
グローバル経済の覇権を握る最大の武器AI。倫理と人権保護の観点から見た政策やガイドライン作りに世界各国の関心が集まるなか、日本政府も2019年にAI戦略パッケージをまとめる。

5-2 市民

オープンデータと官民データの動向
庄司昌彦●国際大学GLOCOM 主任研究員
官民データ活用が全国自治体で推進され、関連法案成立が見込まれている。オープンデータを基盤にラウンドテーブルの試みやスーパーシティ構想も進み、個人情報を活用する情報銀行も事業開始の予定だ。

2018年の災害とインターネット対応
佐藤 大●情報支援レスキュー隊 (IT DART) 代表理事 東北医科薬科大学病院
災害が多発した2018年はデバイス普及も背景に大量の関連情報がネット上に流れ、ボランティア募集や情報共有、行政対応等にネット活用が進んだ。一方、災害記憶の風化を促すマイナス面にも留意したい。

5-3 教育

世界の教育トレンドは「EdTech」による教育改革
関島章江●電通 ビジネス・デベロップメント&アクティベーション局
産業構造の変化に対応した人材育成が急務となり、EdTechによる教育改革が世界で加速している。先進例では、既存教科はEdTechで効率的に学び、課題解決力と創造力を「STEM」と社会を連携した実践ベースの学びで育んでいる。

5-4 メディアと社会

フェイクニュースの動向
平 和博●朝日新聞IT専門記者
フェイクニュースの影響が生命、身体への脅威となる「武器化」の側面が顕著になった。AIを利用したフェイク動画も台頭し、フェイクニュースというレッテルを貼ることで言論を弾圧する動きも広がっている。

5-5 社会動向統計資料

付録 インターネットの主な出来事 2017.11→2018.10


インターネットの主な出来事 2017.11→2018.10

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